漆貴 山猫堂 ・Lacquersmith LYNX の中の人です。

↑って何?という方は

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をまずご覧ください。見ていただいた方がわかりやすい仕事です。
一言で言うと 侍モチーフで漆塗りのシルバーアクセサリーを作ってます。

最近Twitterを本格運用しているため、
まず自分の過去を話してみようと思います。

なぜ伝統工芸と言われることを始め、一人で仕事をしているのか。

それは大学の時から始まる。

「究極に自分を鍛えたい!!!!!」
と悟空のような焦りにかられて英語も全然わからないのに
無理矢理アメリカに行く方法を見つけて一年ほど行った。
何言ってるかかろうじて理解できるぐらいの頃に帰国
ちゃんと勉強せないかんと英語の専門学校に入った。

しばらくのフリーター生活後、奇跡的に就職。
でもいきなり写真家になりたいと学校に通う。
(流石に仕事は辞めなかった)
でも本気だったのでプロの人の指導を受けに行ったりした。
でも最後の最後で仕事を辞める勇気が出なかった。

当時の仕事はある作家が主催するWEBマガジンの編集。
HTMLも知らず、一から覚えた。

普通に働いていたが、ある日突然母親が死んだ。

昨日まで話していた人がもうこの世にいない。
生まれて初めて「死」を身近に感じた。
その出来事で人生観を覆された。
これから「どう生きるべきか」を真剣に考えた。

元々サラリーマンを一生続けられるとは思っていなかった。
ずっと海外に出たかった。
「どうせ自分なんか」と諦めて拾ってくれた会社で漫然と働いていた。
その生き方に疑問を抱いてしまった。
生きる意味が欲しかった。
その時尊敬する人が常日頃言っていた言葉を思い出す。

「寝食を忘れて没頭できることを一生の仕事にしなさい」

誰に強制されるでもなくモノを作ることは好きだった。
それしか思いつかなかったからモノを作って生きようと決めた。
会社を辞めた。

次は何を作るか。
アメリカに行って気づいたこと
「日本人は意外に日本のことを知らない」
日本に生まれたのだから「ザ・日本」なことをしたかった。
「伝統工芸」に興味が湧き調べまくって、 見にいきまくった。

初めて「漆芸」というものがあることを知る。
家に漆器なんてなかったし、その時まで存在を意識したことすらなかった。
でもなんとなく「いいな」と思ってしまった。
漆をやることにした。

そこから「漆」でヒットした人に片っ端から
「弟子にしてください」と手紙を出した。
会いに行っては断られ、知り合いを紹介してもらっては断られ…
流れ流れて輪島の漆の学校で勉強することが叶う。
とにかく早く独立したかったので最短機関で独立。
誰もやっていないことをやろうと
漆 x 金属 のアクセサリー を作ることに決め現在に至る。
ちなみに金工に至っては完全に独学。

はたから見ると全く脈絡のない、行き当たりばったりの人生だ。
しかし、
・WEB
・英語
・写真
・漆
・金工
すべての経験をフル活用して今やっている。
当然、それぞれの専門家には敵わない。
でもこれらをそこそこ出来る人は少ない。

全ては今やっていることのためにあった。

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