金継ぎ体験やってみた

 

 

先日の節分イベントに呼ばれ、体験コーナーを担当しました。

体験イベントといっても、これがメインの催しではなく、

繋ぎの出し物の立ち位置。

なので縛りとして

本漆を使えない

・短時間の作業で終わる

・その場で持って帰れる

・コストがかからない(無料)

・すぐに片付けられる

がありました。

 

そこで考えた。

蒔絵体験は時間がかかりすぎるし粉が散らばる。のでダメ❌

沈金体験も準備が大変だし、粉を使うのでこれもダメ❌

では金継ぎ?

その場で割れたお皿をくっつけて金継ぎまでも当然無理❌

では陶器のかけらを事前にくっつけておいて

最後の部分だけやってもらう。

てな訳で準備。

・骨董屋さんから譲ってもらってきた陶片を漆で接着。

・最終ステップまで仕上げて、現地で体験希望の方に完成してもらう。

本来ならば漆で日々をなぞってから

そこに金粉を蒔いて仕上げるのだけれど、漆の乾燥時間は早くて1日。

今回は「体験」なので、「安全」「迅速」がマスト。

数時間も待てないので、数分で乾燥する素材を探す。

見つけましたよ最適素材。

それがマニキュア。

ネイル用の素材や道具は意外と漆芸でも使えるのです。

金色のマニキュアが売っていたので、それで実験してみたら、

まあまあ似た質感に。

ということで素材も決定。

当日は金継ぎが何かというのを説明して

今回は体験ということで

マニキュアで最終工程を「疑似体験」してもらいました。

初めての試みでしたが、そこそこ楽しんでいただけたので

とりあえず良かった。

 

このやり方は今後もイベントなどで使おう。

でも目的としては古来より伝わる「金継ぎ」をちゃんと伝えることだから、「本来はこういう材料を使ってこういう手順でやるんですよ」

ということがわかりやすく説明できる資料を作ろう。

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漆貴 山猫堂 ・Lacquersmith LYNX の中の人です。 ↑って何?という方は Instagram  https://www.instagram.com/lacquersmith.lynx/ Twitter  https://twitter.com/urushi_lynx…